オレンジリボンたすきリレーとは

栃木県小山市で始まった「オレンジリボンキャンペーン」の一環として、たすきリレーが、2007年に初めて神奈川・東京でスタート。2018年3月現在、全国で約25の自治体に広がっている(井上調べ、添付資料参照)。

このリレーは、子どもの明るい未来を願う虐待防止の象徴であるオレンジリボンのたすきを掛けて、市民や各機関(NPO、企業、医療、保健、教育、行政、施設、児童委員、児相等)の職員がまとまって、沿道の市民に「子どもに明るい未来を」「子どもの虐待をなくそう」「子どもの笑顔が一番」等と呼び掛ける啓発活動である。

2016年度中に全国210か所の児相が児童虐待相談として対応した件数は、122,578件(2017.8.17 厚労省速報値公表)である。前年度の103,286件より19,292件(18.7%)増えた。統計を取り始めた1990年度から26年連続で過去最多を更新した。また2015年度中に虐待で亡くなったと確認された84人(前年度71人)の子どものうち無理心中以外は前年度より8人多い52人(うち0歳児は30人)だった。

市民の理解と協力を求めると共に、虐待防止の取り組みは一機関だけでは無理なため、多機関が連携して役割を果たすことが重要であり、それが予防や支援の土台になる。このたすきリレーは、立場の違う者同士が一緒に汗を流しながら呼び掛けることで、一人ひとりのリズムが全体のハーモニーの中で一つにまとまり、何が大切かを自然に感じさせてくれ、協同の意識が育まれてくる取り組みである。